ガイドブック 東山山麓 歴史の道

信州みのわ 東山山麓歴史の道ガイドブック - 箕輪町図書館蔵書のデジタルアーカイブ


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神社・仏閣天然記念物青雲山澄心寺は、創建は正治元年(1199)と伝えられ、曹洞宗改宗後は、文明3年(1471)和尚が開山しましん文ぶそに学僧楚た。箕輪郷の名刹の一つですが、元禄13年(1700)に山火事の類焼で全堂宇を消失。降って明治元年(1868)には“くらがり沢のけ”といわれる山津波で禅堂・位牌堂・宝蔵・大庭園を失いま抜ぬ蛇じゃした。澄心寺の大スギ寺の前に立つ大スギ(町保存樹木)は、樹高31m、目通り直径530cmを測る巨木です。推定樹齢は約600年ともいわれています。ちゅう心しん寺じ澄三日町区─●ゆめまくら◆伝説「夢枕に立つくらがり沢の大蛇」昔、澄心寺の住職が寝ていると、美しい女の人が枕元に座り、「私は沢に何年も住んでいる者ですが、天竜川に出たいので澄心寺を通らせてほしい」と言いました。この女が大蛇であると察した和尚が申し出を断ると、女は消えてしまいました。和尚は不吉な夢だと思い、沢の入り口に石を置きました。すると大蛇は荒れ狂い、澄心寺をぶちぬいて抜け出していきました。寺も下の田畑も大きな被害をうけてしまいました。37


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