箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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節分ーヰ命ノ、四大豆を妙り、一升析に入れて、家の戸、障子を開いて、奥の部屋から順に玄関へ「鬼は外、福は内」と唱えながら妙った大豆を撒く。部落によってはこのうち一部を残して、味噌炊きの折大豆の中に入れると、腐敗しない味の良い味噌ができるとされている。二月八日事初めといい、餅を揚いて山の神様へ藁づとを作り、丸い餅を二つ入れて供える。山の神様には前に供えた人のものと突換して持帰えり焼いて食べると病気にかからぬとか、山仕事においては怪俄をしないと一言われていOる。今では餅をつく人がない。昔からいい事聞いた、事を聞いた事の餅を食いそこなった。と言われる通り今日では餅を食いそこなっている。五二月十五日(浬繋会)寺では花くそといって、米の粉で作った丸くて平ったい餅を参詣者と子供達にわけてくれた。三月三日ひなの節句・ひな祭り・お節句・桃の節句で女児のある家ではひな人形を飾る。長女が生れると、親類からはおひな様が贈られるので、その家では紅白のひし餅をお返しとして贈り祝う。ひなをひな段に飾り甘酒、白酒及びその他のものを供えて祝う。


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