箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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歯固め仏様には膳へ白紙を敷き、御霊の飯といってご飯を山盛りにし、木の割箸を三膳半立にして供え、元且、二日、三日の一一一日間は飯を供えない。年男(男の子ども、ない時は主人)が、歳神様に供えた片方の膳を下げ、門松、水神、祝殿の順に分け供えて帰り、再び歳神様へ供える。。それが終わって、家内一同年取りの食膳につく。ブリの粕汁、ユシジシ、ゴボウ、コンブ、トウフ、ダイコンの入った汁にカズノコ、タコ、タックリ雌一すで祝酒を波み交わして年取りをする。年取りをすますと、主人の食べた茶わんにご飯を山盛りにし、したじなどを馬糧に混ぜて、馬にも年取りをさせる。おおとし夕食にはソパまたはニカケを作り、神仏にも供える。大歳に早く寝ると早く年寄りになるという言い伝えがあり(中曽根)、つとめて除夜の鐘を聞くまで起きている。今は、テレビでの紅白歌合戦を見ながら年を越す家が多、いようである。NHK元旦戸主夫妻は未明に起き、妻は水神様に洗米を供え、若水を汲んで福茶をたてる。主人は日の出の方角に向かって四方拝をし、年神様、を迎え、神棚の諸神や別に杷ってある恵比寿大黒様に、今年の家内安全無病息災万作豊穣を祈願する。次に仏壇の霊にわが家の隆盛、子孫長久を祈念し、終わって前記の順に福茶と雑煮を供える。下古田では、朝早く起きて空を見まわす。どこかに黒い雲があると、そこで雷が年を取ったといった。それが遠くの方だと、今年は震が遠いといって安心し、北の空上に雲があれば、今年は雷が近いので、心配のある年だといった時代があった。正月


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