箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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まで続いたのであって、学校運営のかなめであった。学務委員の明確化と共に、学区会を設置した。「学区内公共ニ係ル事業ヲ興廃伸縮スル事」を第一条として、学務委員の説明を求めたりするようになっている。「議長、副議長及ピ議員ハ俸給ナシ」である。選出の方法は選挙による等、一ニ章四十四条にわたるものである。内容は学校教育に限定されていないが、学校に関する決議機関であった。上記の写真はその当選証書である。なお、学校事務係は、郡役所で認定した。なおこの学区会で議せられた内容は、予算審議のうち学資金の増強が多い。明治十五年の学資金の徴集方法の布達は「生徒一名OOナルトキハ、一名につき三円、其以上ハ二円五銭」であるが、一名に満たない学校は、教員、学務委員、職務取扱費、郡役所往OOO復旅費、日当等を別途に徴収するための議案がある。「学区内ノ耕宅地、山林、原野ノ地価ニ賦課スル」「金額ノ一部ヲ平均戸数-一賦課スル」「金額ノ一部ヲ学令生徒ニ賦課スル」などである。殊に、学令生徒であるから就学の如何を問わず賦課するというものである。また最後の条に、期日に納入できない場合は金額の多少を間わず、金二銭の足銭を追加するというわけである。「小学生徒ノ教育ハ、国家ノ元気ヲ養成スル根元ニシテ、瞬時モユルガセニスベカラザル言ヲマタザルナり」という必要感に満ちて、「資本ヲ充実セザルベカラス」というわけである。学区会議員の意気の程が察せられる。学務委員辞令


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