箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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四グP十一円ヨ十五円迄毎級卒業の者に試験をして昇級させ、落第もあった。習業時聞は一日五時間で、新入生は八級となった。八級の内容は、一読物五三図ト濁音図ニテ仮名ノ音及呼法ヲ教へ、単語図第一ヨリ第八迄ト、連語図第一ヨリ第八迄ヲ教へ、兼テ小学校本巻二一回ヲ授ク一算術数字図、算用数字国ヲ以テ数字読方一ヨリ百迄ノ書キ方位取リ、並ニ算盤ニテ物数ノ数へ方ヲ教へ加算九々ヲ暗請セシム一習字石盤ニテ行仮名ノ字形ヲ教へ次ニ習字本ニテ仮名ヲ教へ、筆ノ持チ方等ヲ教フ一書取五十音、並ニ単語ノ文字ヲ、仮名ニテ鱗ラシム一問答単語図ヲ用ヒテ、諸物ノ性質、及ヒ用ヒ方等ヲ問答ス一復読一暗請一体操体操図ニ依テ授ク以下之ニ倣へ以下一級まで試験をして四年間で進給し、「右卒業ノ後大試験ヲ経テ上等小学へ入ルヲ許ス」となっている。このように教科目・教科書も定め、修身・読本・地理・歴史・物理・化学・博物・作文・算術・問答・習字・暗記・掛図などが上下を通じて教えられた。教授用塗板は広蓋を用い、白墨は胡粉を溶いて作り、生徒用石盤は木や鉄のものが使われていた。「生徒ノ今日迄髭アリシモノ教師ノ勧誘ニヨリテ漸ク断髪スルニ至ルノ風ヲ始ム」ともある。教員の給与は「給料未タ一定ノ規則無之ニ付」であったが明治七年に次のように改められた。五等訓導六円ヨリ十円迄


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