箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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第四節居住居は、人間の生活の基盤であって、その定着する所の畳敷は、自然環境と密接な関係があって、産業、済、政治、文化等が影響して形成されている。箕輪町の住居は、大半が農家であるため、生活のための場としてでなく、仕事の場、あるいは養蚕を行い、あるいは農作物の収納場となり、家畜の飼育の場ともなって、多角的にその機能をもっていた。そのため別図の通り住居の平面図を見ると、概ね土聞とおりが広く建坪の三分の一から五分の一を占めていて、養蚕が発達すると、飼育に都合よく改造され、寄せ棟の家も一部切上げられ、平屋は二階造りとなり、家畜は外の畜舎へ、母屋内の納屋も外へと、本来の住生活中心の姿に改造されている。町部の商家は、庖舗に相当広い面積を必要としたので、住生活は奥に、又は二階になっている。特に木下国道沿いの昔からの建物は別図の通りで、間口が狭く、奥行が深い、近世以降変化ない敷地に住居は建られている。これらの住居の造りは、平家が圧倒的に多く、建築材料は、赤松がその大半を占めており、中には稀に栗で造住ー一ー---関経


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