箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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箕輪町で組合製糸と称するものは、大正二年に富田で発足した箕輪生糸販売組合(組合長・向山治雄)が最初のものであり前記中曾根の⑨大正館製糸場も多分にその色彩の濃いものであったが、いわゆる組合製糸の本質的な考えに立って組合員の産繭処理をし養蚕農家経済の発展を願って発足したものは、昭和三年十二月二十七日に設立された、有限責任中箕輪信用販売購買利用組合中竜館である。この組合はそれまでの事業内容は信用購買利用組合として中箕輪村内で活動していたのであるが前記昭和三年末に、販売部を新しく加えてその事業内容も組合員の産繭処理による生糸販売一本で発足したもので業務は翌四年から開始された。昭和四年二月中箕輪村字山崎八千七百六十番地に事務所・寄宿舎・製糸工場六十釜・再繰部・汽鐘・倉庫・その他の建築を為し、製糸販売事業を七月十二日開始、大出の前組合事務所を支所となす。昭和五年一月製糸部十二釜を増加し、一月十七日より運転す。昭和六年三月製糸部三十釜、揚返三十窓を増設し、三月一日より運転す昭和十三年十月三十一日竜水社企業合同参加の為製糸事業を廃止す。五組合製糸中竜館組合製糸の発達


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