箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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みると、資本金六万円を二十円株券三千株で募集、主として設備投資にあて、運営には上伊那銀行から六万円乃至十万円を借入れて資金とした。その組織は組合に準じて、社長小林豊吉専務理事柴治市理事柴定一小林正太郎小林賢吾唐沢孝治唐沢駒太郎(上古田〉小林清十郎(木下)唐沢喜代松(中原)となっており組合員数は、中曾根八、上古田・木下・中原若干名で、合計一名位と思われる。施設内容は動力は電力を用い一馬力のモーター使用、水は中曾根の水田濯甑用水を使った。煮繭は初め各自が煮釜を用いて行い、後になって煮繭場を設置して繰糸と煮繭は分業となった。繰糸は一人四条(四枠)どりで、釜数は八四釜で、これを二棟の工場(四間×ニO間〉にとりつけた。大枠に巻とる揚返し(再繰部〉は、(四間OO×二五間)の一棟で、四O枠を三人で操作し、この中には糸ねじりの場所もあった。繭の乾燥機は帯川式というを用い、乾燥場は(五間×一O間〉の建物であった。乾繭保管用の倉庫は、五聞に一間の三階建と四階建一棟づつを設置した。この他に下が事務所で二階が従業員の寄宿舎になっている建物一、門衛室と病室(二階建三間×八間)一、汽耀場ハ四間×五間〉一、土蔵一、住宅一(これは監督の住居〉木小屋(五間×一O間〉二と以上のような施設である。従業員については全員寄宿制をたてまえとし、女子九O人男子十四五人で、女子の殆どは繰糸と再繰に従事し炊事婦を兼ねて二階まわ乙(舎監)の仕事をしたものが一人いた。男子の仕事の内容は、監督(現業長)一、会計庶務一、見番二、糸ねじり二、釜たき(機関夫)一、さなぎょせ二、手くずの係一、踊の係一、雑役(たきもの、庭そうじ、野菜づくり〉二、門番一、炊事夫一、乾燥爪必要の時期のみ)四、という仕組みで、これらのJOO


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