箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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明らかでないものは、食べないこと。患者の家には見舞にいかないこと。子供は水泳をしないこと。以上のことを守れば赤痢に躍る心配がないから、暴飲、暴食を慎み衣服を清潔にして、夜は寝冷にならないように心掛ける。このように大流行したのは、飲用水の流れ川の利用と患者の隠ぺい、医療機関の少ないこと、予防方法の不備などが原因で、結果的には多数の患者の発生を見たものと考えられる。伝染病舎明治十九年に大流行したコレラは、その後下火になったものの、腸チフスは十九年から二十二年にかけて、県下には毎年一、000名内外の患者が発生した。県はその対策を強化し、また伝染病予防法の改正もあって、明治二十八年長野県令第一六号で、市町村に避病院の設置を命じてきた。中箕輪村では、同年六月十五日の村会で、村立避病院の設置のための補助票請に関する決議をした。第一号議案村立避病院設置に付其費額県税補助票講-一関スル決議案一、今回監督官庁ノ命令ニヨリ避病院設置スベキ処、目下本村ノ資力到底右費額ヲ支弁シ得サルヲ以テ、其全額県税ヨリ補助ノ義ヲ県知事へ菓請スルコト一、向上ノ手続ハ総テ村長へ委託スルコト明治二十八年六月十五日箕輪村では同年の村会で、一、避病院ハ擢患者ノ自宅ヲ以テ臨時避病院ヲ開設スルコト中箕輪村長,馬場禎


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