>> 159
人の生業に精励し、良い事は進んで取入れ、悪い事はすで去り、新しい世の中に対処していく事を組下に周知させている。なお新政府においては我々を厚く保護をしてくれるので、飲酒にふけり慾望の為に危険を犯したり、賭博等を行い品行を乱し、財産をかたむけ、その為に一家を困苦におとし入れ、他人からは笑われ、官より処刑を受け、親族に迫害を及ぼす事のない様にしていく事を強く要望している。更に朝旨に反することのない様にして、自分達社会が安心して生活が出来るようにする事が、郷党一同の義務であるので、恐れることなく進めていく事を、各組伍長と協議し、一層注意をして、村内取締りのため左の様に仮約束の条項を定め、正副戸長と各組伍長一同連署して村内治安を行なったのである。一、朝旨ヲ奉載シテ県庁ノ法令ヲ守リ組内ト和睦シ必ズ犯罪ノ者ガ無イ様注意スル事二、各組内ニ置テ心得違ノ者ガ有タ節ハ集議ノ上区長ガ懇諭シ、応ジナイ者ハ事務所ニ申出正副戸長ト協議シ、次第ニヨッテハ其筋へ具申シテ処分スル事三、若シ違犯者ガ在リ警察吏ノ捕縛ヲ受ケタリ、他ノ組ヨリ扱所へ申出ル者ガ有タ時ハ組内ノ不注意デアッテ、伍長ハ勿論組内相互-一心付不取締ノ無イ様-一致ス事四、入寄留、逗留人ニテ違反者ノ有Yタ節ハ、家主、地主、請人、庖請人ノ不注意タリ、本人-一説諭シ尚ソレニ応ジナイ者ハソノ旨扱所へ申出デ、本籍へ直チニ帰郷致サセル事但シ村内ノ者ハ本人ノ伍長親族ト協議シ、第二条ニ照準致事五、伍長タル者犯罪致サマルハ論ヲマタズ、万一犯ス者アッテ他ヨリ発見スルカ、組内ノ者扱所へ届出タ時ハソノ料地伍長総代ト協議シ、事実-一相違ナイト認メルトキハ、其ノ筋へ申上ゲ、其任一一適シザルヲ以テ伍長ノ組替モ有ル事六、各組内ニテ貧困ノ者アテ生活ガ相成難キ節ハ相互-一救助シ行届カナイトキハ十戸-一及ボシ猶止ム得ナイ時ハ扱所へ申出テ伍長惣代ト協議スル事七、各組取締ノ為前条約束スルト雌モ仮定ノ儀デアルノデナオ熟議ノ上可否ヲ酪酌シ取捨増減モ有ル事
| < 
| 
> | 
>>
