箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


>> 118

声。の棲み場所を確保するためのオドシ声であり、来春の繁殖に備えて、こんなにも早く縄張り争いをする烏も珍らしい。チゴモズ、アカモズと同じように、カラタチのトゲや梅の木の枝、ばら線に、イナゴ、パ夕、カエルなどを刺しておく習性があり「モズのはやにえ」と畳間うが、理由はわからない。人家近くにもよく巣をかけ、森林中の毛虫をよく食べる。他にイナゴ、パず夕、カエル、時には小鳥やネズミも捕食する。アカモズ夏烏雌雄やや同色五月上旬九月下旬J田植え頃になると、渡って来て村落や草原のこんもりした広葉樹の中に巣を作る。全体が赤味のあるスマートな烏で、他のモズと同じように尾を上下しながら電線などに止って、地上の餌をねらっている。場所によっては、二00メートルJ三00メートルの間隔で巣作りしており、局地的に繁殖している鳥で、水田に近い村落草原に多くこの現象が見られるのは、育雛期の餌の関係である。キョキョ、キュ、キキキと聞えモズより低いチゴモズ夏鳥雌雄異色五月上旬九月下旬T低い山麓の広葉樹林によく営巣するが、数はアカモズよりぐっと少い。合は頭上が灰青色、目の周囲は黒く、背は赤褐色に黒の横縞、腹は真白と仲々のダンディぶり。山中で見てもすぐ他のそズと区別できる。餌はそズと同じであるがギチギチギチと濁った鳴き戸である。レンジャク科キレンジャク冬烏雌雄やや同色十一月下旬一二月中旬T木枯しの吹く頃、ヒレンジャクと混群で渡って来て小柿の木で競うように実を食べている光景を見た。最近では殆ど見られない。ヒレソジャクと共に、極度に減った野鳥の一種である。鳴声、ヒリヒリ、ヒリヒリ。LTヒレンジャク冬烏雌雄や同色十一月下旬コ一月中旬OOI前種に混じって渡って来たが数は少く、一羽位の中に四五羽しか見られなかった。キレンジャクよりやや小柄であるが、羽と尾の先端が紅色で実に美しい冬鳥である。


<< | < | > | >>