箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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色い花が咲く。帯無川の中原附近に両岸の日当りのよい所に多く見られる。母子草に対して父子草もあるが、葉の形がやや細長い花は褐色。これも同じ所で多く見られる。はこベらHハコベ朝の日の光を受けて盛んに繁茂し畑一面になる。あさしらげの別名があるが春の七草のメンバーである。ほとけのざHふつうホトケノザはシソ科の植物であるが七草のほとけのぎは、キグ科のタビラコ、一名カワラケナ、コオユタビラコをさす。葉、がなずなによく似ている。水団地帯に多く見られる。Hすずな菜種をとるアブラナ或はカブ'MHすずしろグイコシである。九なな〈さ山上憶良が万葉集に「秋の野に咲きたる花をおよび折りかき数えれば七種の花」とうたった七草は、「はぎの花、おばな、くず花、なでしこの花、おみなえし、また、ふじばかま、あさがおの花」といわれているが、食用の春の七草に対して観賞用が秋の七草である。これらのうちどれも箕輪町の野外で多く見られる植物である。おばなくずHHかふかやススキ一名かやすくすくと立ちたる草の意。かやは刈りて屋根を葺く、刈屋の転。クズ山地に自生し多年生。蒔づるのょうからみ合う。豆科の植物。馬を農耕に利用した頃は家畜の飼料として刈り取り乾燥させて冬期にそなえた。くずっばという。根に澱粉を多く含み、蕩粉を取ったという。現在、町内で販売されている葛粉は名前のみでジャガイモなどのでんぷんである。かれんなでしこやまとなでしこHなでしこ可憐な花の形から撫子。大和撫子(一名かわらなでしこ、やまとなでしこ〉は唐撫子に対する名前。水団地帯には少ない、町内では河原に多い。おみなえし日オミナエシ女郎花と霊園くが漢名でない。おみなえしによく似たものに、はおみなえしは黄色、おとこえしは白色である。箕輪町ではおぼん花といっている。おとこえしがある。花


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