>> P.表紙裏
はじめに本年は、徳川幕府が大政を奉還してから150年となる節目の年です。江戸時代末期、欧米列強のアジア侵出の影響を受けて巻き起こった激動の幕末の嵐は、この国の中心であった江戸や京都だけでなく、私たちの郷里である伊那谷をも含む日本全国に及び、時代は明治へと移り変わっていきました。この特別展では、幕末の箕輪に起こった、“水戸浪士の松島宿止宿”と“太田領離脱騒動”という二つの事件を取り上げ、激動の時代に立ち会った郷里の先人たちについて、庶民の視点で考えてみたいと思います。目次序章幕末日本の様相1第1章水戸浪士の松島宿止宿3第2章太田領離脱騒動12関係年表21主な引用・参考文献、特別展にご協力いただいた皆様24凡例1この小冊子は、箕輪町郷土博物館が平成29年10月14日から11月12日まで開催する、平成29年度特別展「庶民が見た幕末〜箕輪郷騒動記〜」の展示ガイドブックです。2本書の執筆及び編集は、箕輪町郷土博物館(柴秀毅、井澤はずき)が行いました。3文中で示した見解は、現在確認できる史料等を基にして、現段階での考えをまとめたものです。4本特別展の開催にあたり、多くの皆様より多大なるご協力を賜りました。巻末に記しまして、深く感謝申し上げます。