箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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務の借替)の二様とした。従って自作地として購入予定でなくとも②の方途で資金を借りることができたのである。また資金の貸付を受くる者として「借受人ハ現ニ耕作シ自作田畑ノ経営ヲ持続シ得ル見込アル者ニシテ、選定順位ハ専業農家ヲ先順位トシ、創設ノ場合ハ左ノ順位ニ依ル」とした。即ち次の如く定めた。イ農業-一依リ主トシテ生計ヲ立ツル小作農兼自作農及自作兼小作農ロ農業-一依リ主トジテ生計ヲ立ツル自作農又ハ農業労働者またその貸付限度は四千円以内とし、貸付利率年三分五厘と極めて低利であった。さらに据置一年以内として償還は二十四年と資金の融通を受けるには好条件であった。その上その田畑の収穫高が天災等により著しく減少または皆無の時(凶作〉は借受人の事情によって償還方法を変更する等、借受人として申し分のない好条件ぞろいであった。この維持資金の貸付によって東箕輪地区はもとより、中箕輪村、箕輪村にあっても自作農化への途がひらかれたのである。農産物の生産額明治八年二月になって各村々は筑摩県庁へその村の明治七年に於ける物産取調一覧表を提出しているが、沢村では別表の様に報告されている。米穀類米穀質類醸造物類園競類種子及果実類油轍類虫魚甲具類菌輩類料及食物類煙草類糸綿麻類染具塗具及絵具類肥料及飼料其の外十五分類八十五品目総計金七、七八二円五銭三厘O中箕輪村の農産物の総生産額は、次のようであるが、明治、大正年聞の統計のないのが残念である。五飲


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