箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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明治政府になり、土地解禁によって土地の所有権が正式に認められ、地租改正で年貢米が有利な金納に改められるとなれば、農民が先を争って開田に手をつけたのは当然であろう。水量も考えず勝手に開国する者がいて、村々に争論など頻発したため、右の御布告のような警告となったものと考えられる。事実明治になると、新設および既存井筋の拡張や延長等大小様々な規模の用水工事の願書が出されている。それからの中には、江戸時代からの懸案であったものも少なくないが、実現しなかったのは当時は治領、が異なると、なかなか交渉が成立し難いという社会的事情によるものが多い。明治になっての用水工事には、そういう制約はなくなったものの、水量には限りがあり、また水利権が厳存していたから、決して簡単に事が運んだわけで第4章農業用水


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