箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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級近の国際情勢は国土防衛上防空の完壁を期するの必要なるは巳に一般須知の事柄にして政府に於ても裳に防空法を制定実施し之が完備に努められたり防空の完壁は独り物的施設の充実のみにて足るものに非ずTして是を運用する人的機構の整備を絶対必要とするものなり現今我国の是等機関としては従来の消防組及防護団の有力なるこ団体の構成ありしも消防組は古き歴史を有し遠く旧幕の頃より仁侠と犠牲の精神に基き現在に及び水火災の消防其の他一般災害の警戒防禦に当り其功績甚だ大なるものあり其の精神は実に郷閣の範として恥ざるものあり更に又近年防空にも参加して其の使途は重且大となれり一方防護団は防空の重要性に強調せられて設置せられ日尚浅きにも不拘克く今日の発達を見たり殊に支那事変勃発以来防空訓練等目醒しき活動を為し防空上多大の貢献を視たり而して消防組防護団共に窮局する処は相似たるも其の組織を異にす従而指揮命令の系統交錯して一朝有事の際強力なる一体を為し郷土の防衛に事欠く点無きに非ず即ち今後の葬常時局に対処する警防機関の強固団結を要するや急なり昨年中央政府に於ては諸機関の統制一元化の方針を決定し愈今年一月二十五日勅令に依り警防団令の制定公布を視四月一日より消防組及警防団を改組統合し全国市町村に防空水火災害の磐田防を任とする警防団を設置する事となれり吾中箕輪村も亦去る二月中旬清水村長出県是が設置の指示を受け引続き二月十七日伊那警察署管内各町村長、消防組役員、防護団役員其の他関係者伊那警察署楼上に集合研究会を開催し以来協議研究を重ね本村々会に於ては二月二十五日警防団設置の決議を了し三月四日村会議員、消防組役員、防護団役員合同協議の結果現在の如き組織の大綱を得同月七日設置申請書を本県知事に提出同月二十日県告示第百八十八号を以て認可せられ爾来諸般の準備を四月一日中箕輪公園に於て結団式を挙行し中箕輪村警防団は訟に完備成立せり仰市爾今団員一致協力し警防団本来の使命に向って勇往選進せん事を期爾云昭和十四年四月口中箕輪村警防団長大槻文雄なお県告示及県達は次〈写)のようなものでるる。県告示之写長野県告示第百八十八号昭和十四年四月一日左ノ通リ警防団ヲ設置ス昭和十四年三月二十日長野県知事富田健治囲警防団ノ名称団ノ設置区域中箕輪警防団上伊那郡中箕輪村一円外省略長野県達之写長野県達第六一号中箕輪村警防団其ノ団ノ定員ヲ左ノ通定ム昭和十四年四月一日長野県知事富田健治回六百六名次に中箕輪村警防団内規を蝿ける


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