箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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郎・上田海一一7藤沢牧太郎・大規玉三郎・小原政士口・大槻米次郎・林文吉・小林鉄太郎・丸山友弥・大槻倉太郎東条三千太郎・唐沢鉄次郎・下平豊吉・下平孫右エ門・唐沢四方吉・押野福太郎この二四名により役場の再建が画られた。「本村役場焼失ニ付諸帳簿整理ニ関スル決議案一今回本村役場焼失ニ付従来備付ノ諸帳簿器具一切烏有ニ帰シ差向キ執務難相成-一付テハ此際名誉職吏員二十四名ヲ挙ケ各分掌ヲ定メ之レカ調製整理ヲナスモノトス、但シ本文調製整理-一関スル需要費及委員ノ実費弁償並-一報酬ハ整理済ノ上村会ニ於テ之ヲ議決スルモノトス其支払及支給上必要-一応シ随時之ヲ借入ルル事ヲ得其範囲ハ参百円以内トス」村税滞納者を多くだし、歳出決算もできかねている中箕輪村で、村政運営に必要とされる財源をどこに求めたのであろうか。「公借金追認録」「借入金元利明細書」によれば、三、一二一一円の利子がつき、合計二ハ、四七五円五四銭四厘が、借りだされていることが、認められる。債権者・債務者を定め借入れていることがわかる。使途不詳や、会計簿への記入のない多額の借金もあるようである。一方、何回か郡役所より請求をうけ、漸く成立した明治三十一年の予算・決算・差引決算表は、膨大な予算額を計上し、歳出の既払・未払額に充当している。明治三十一年、前年度と同じ、六千余円の予算で発足した。中箕輪村予算が三倍余に膨張せざるをえなかった政治的な諸問題は、前述のごとく、学校設立に伴う紛争や、上箕輪村設立などの深刻な政争から生れた村税滞納の増加があげられる。管掌村長北原地球治をもってしても、どうにもならないまま、明治三十二年、池上文彦村長に替り、公債発行に、踏みきることになる。明治三十二年に十月に制定された中箕輪公債条例は、次のごとくであるが、募集した公債は、明治三十三年十二月より、向う十年間に、毎年一、八円宛を、各種平等に抽鎮法を以って償還する:::ということにある。一八、000円の借金の債権者に、公債を渡し、十年払いとするということである。明治三十三年三月二日に、公債条令と村債規程を出している。


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