箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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長岡のナシ福与のエンジユ高さ一五M、現在は家の改築により、台所のエンジュエンジュとシナエンジュの二種がある。エシジュは一名「いぬえんじゅ」、「おおえんじゅ」ともいい、古名は、「えにす」であり「えにす」より転じたといわれる。こえんじゅれは日本の原産である。シナエンジュは「櫨」と書き、木片に鬼である中国原産の植物である。したがって、この二種の和名「えんじゅ」と漢字名「櫨」が組合されたものと考えられる。箕輪町では「えんじ」とよばれている。写真の福与、白鳥家のものは幹囲約一Mひさしに接近しているが、改築前は家の鬼門(北東、南西)にあたり、いわゆる鬼門よけとなっていた。ナシ一名、ありのみナシはリンゴと同じ、いばら科植物、ナシの語原はわからない。長岡では、すなし、さとうなし、いしなし、あおなし、六月なし、などといろいろの名前があるくらい多くのナシの巨木があった。戦時中にくしの用材として木曾の商人に買われ、現存する巨木の数は少ない。写真の長


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