箕輪町の文化財

箕輪町の文化財 - 箕輪町図書館蔵書のデジタルアーカイブ


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源波古墳(町史跡)所在地大字東箕輪83番地1(長岡)所有者長岡区源波古墳は、古墳時代後期(6世紀後半〜7世紀初頭)に造られた円墳です。昭和62年(1987)に発掘調査が行われ、直径約20m、高さ3.5〜4mの円墳であることと、周溝(古墳の周りにめぐらされた溝)がほぼ全周していることが確認されました。石室(玄室と羨道を合わせた空間)は片袖式の横穴式石室で、全長11.5m。玄室(遺体を安置する部屋)は長さ7.5m、幅1.65m。羨道(玄室へ続く狭い通路)は、長さ4m、幅0.95mあります。石室内に残っていた人骨等少なくとも3人で、その中には子供(8歳以下か?)もいたようです。現在はグラウンド場所に移転復元されています。源波古墳出土遺物(町有形文化財)所在地大字中箕輪10286番地3(箕輪町郷土博物館)点数221点源波古墳の発掘調査では、多くの遺物が出土しました。中でも馬具が多く、轡(馬の口にはめて手綱をつけて馬を制御するもの)や鎧(鞍の両側にかけて乗る人が足をかけるもの)、雲珠(儀礼用の飾り)など77点が出土しました。また、金環などの耳飾りや、鍔(刀身と刀の柄の境に挟んで手を防御するもの)などには、鍍金(メッキ)されたものが多く、今でもその輝きを見ることが出来ます。直刀・刀子(小刀)・鉄鏃などの武具類轡鉄鏃刀子や、土師器・須恵器といった器類も須恵器金環出土していて、町内では最多の出土量を誇ります。保存状態もよく、箕輪町の古墳文化を知る上で重要な出土品です。


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