箕輪町誌(自然現代編)

箕輪町誌のデジタルブック 自然現代編


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第六節めずらしい植物箕輪町にある植物のうち主として巨樹と群生とについてめずらしい植物として記してみる。巨樹は学の示すとおり大木であって、同類がド少ないとか、突然変異によるめずらしさでなく、長年月を現在の場所に根をおろし、育ってきて巨木となり多くの人の関心を引く結果となり、今後も生きて行くことを願う樹木である。何百年の歴史を通じて生きた樹木にも生命の限界はやがて当然あり、枯れ果てることはあるだろうが、人為によってそれに追い込むことは無いよう十分心掛げたい。群生は巨樹と同様に種類のめずらしさでなく、或る一定の地域に人為的でなく自然に適応して同類が群をなして生育しているものである。種類によっては保護が必要である。みしゃごん寺のケヤキ芝宮のケヤキともいい、樹高二五三、樹肌に隆々とした力癌が膨れ上っていTOMMる。地上八程のところから力強い太枝が四、五本でており、更に上部は四方に一一五の枝を張っていOMTMる。樹令千年といわれているが、樹勢は旺盛である。現在は双葉保育園の園児の遊び場となっているが、昭和初期には北側にほこらがあり、鳥居もあり、みしゃごん寺のケヤキといった。当時には現存するものより半分程の太さのケヤキもあった。樹下の標示は次頁のとおりである。樹型の整った典型的なる巨木というわけである。ケヤキの木材を賞用する。ケヤキの木目など美しい。和名のケヤキは「けやけき木」で顕著、はっきりしている樹の意である。漢字「樺」はくるみ科(ケヤキはにれ科〉の他の植物の誤り(牧野植物図鑑より〉とあるが棒を一般に使用している。


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